VIVE Ultimate Trackerを買った経緯とか感想とかを書きます。もともと7月の記事の中にまとめるつもりだったんですが、書いてたら結構ボリュームあったので個別記事に分けました。
雑に購入を決めた
Amazon プライムセールを機に、VIVE Ultimate Tracker(アルトラ)を買いました。ちなみにセールだったとはいえトラッカーは 5 点ぶん買ってて、固定用のベルトとかを入れて総額 14 万とかなので全然安くはないです。 でもこういう(個人的には)ヒリつく値段のガジェットを半ば即決で買うのは…やっぱり独特の楽しさがありますね。
すでにフルトラのキットは持っていたけれど
アルトラにした理由について、正直なところ興味本位というのが一番大きいのですが、もともと使っていた HaritoraX ワイヤレスの使用感が気になっていたのもありました。
特に HaritoraX ワイヤレスはキャリブレーションの手間や頻度などが気になっていたんですよね。大体 30 分とか 1 時間に 1 回くらいキャリブレーションが必要で、腕もつけてると結構キャリブレーションエラーになることが多くて、それが地味にストレスを貯めていました。さっさと撮影したいのにキャリブレーションが終わらないからそもそも始められない!
ワイヤレスの利点は残しつつ地磁気じゃないものというところで、探していたところアルトラが選択肢に挙がりました。 あと、そもそもどうにもならなかった点として、うちの環境だと地磁気がどう頑張っても良くならなくて、これはそもそも地磁気タイプは向いていないのでは?と思ったというのも理由の一つとしてありました。
フルトラをやりたいなら素直に、Lighthouse 方式のよくある選択肢である Base Station + Vive Tracker を買うのが正攻法だとは思うんですが、Lighthouse はいい感じの後継機があんまりない印象で、なんとなくこの先が心配になってあんまり選択肢には入れてませんでした。安定しているというようにも取れますが…。
まあ今回は写真撮れればいいレベルで、ダンスとかするくらいの最強トラッキングまではなくてもいいかなと思ってたのでアルトラにしました。そもそも Haritora の時点で妥協済みなのでヨシ!
セットアップは特に問題なし
買ったタイミングも多分良くて、発売初期は色々とソフトウェア的な課題があったようですが、今はほぼ改善しているようで、初期っぽい問題には特にぶつからず普通に設定できたのは幸いでした。私の場合は Vive Hub をインストールして普通に設定すれば終わりました。 部屋のマッピングについても特に問題なく、よくある白い壁紙だと飛びやすいみたいな話を見たのでもしかしてトラッキングに支障あるか?と思っていたんですが何事もなかった。
ちなみに、ドングルはちゃんとデスクの手前あたりに持ってこないとトラッカーは見失いやすいようです。私の環境では端のほうにスペースがあったのでケーブルちょっと伸ばしてデスクの上に置きました。 なんとなく、親に設定したトラッカーがなるべく常に見えるような場所に置いて欲しそうな感じがしました。ちなみにこれよくわかってないんですが、親に設定するべき場所ってとりあえず認識しやすい胸あたりに設定するのがいいんですかね?
ただ、Twitter で少し見かけた毎回ペアリング切れる問題は 7 月末時点でも健在のようでした。最近起こっている問題のようで、私は初めて使ったときからこれなので特に違和感はなかったのですが、本来は毎回ペアリングとかしなくてもいいっぽいです。まあこれも全然耐えられるレベルなのでアプデ待ちという感じでしょうか。
頭のトラッカーの固定に苦労した
後述のキャリブレーション設定の関係で、頭にもトラッカーをつける必要がありました。
BOBOVR のストラップを使っていた関係で、マウンタがいい感じに固定できなかったので、DIY(笑)でコード束ねる針金みたいなやつとか使いながら、デフォルトのマウンタをゴーグル上あたりに無理矢理固定しました。 今回は結果的にトラッカー不要になったので問題はないのですが、BOBO+Quest3 使ってる人はどういう固定方法をしているのかかなり気になります。
誰かいい感じのやりかた教えてください
自動キャリブレーションはなんかできなかった
色々試しましたが、有志ソフトウェア(↓)による自動キャリブレーションはうまくいきませんでした。

ソフト入れて起動して、キャリブレーションしたトラッカー頭とかにつけてそれを親に設定して、継続キャリブレーションをオンにするだけだと思うんですが、やり方間違ってるんですかね? デフォルトの Space Calibrator を起動しなくしても変わらずで原因がよくわかっていません。
一応キャリブレーションしている挙動はあるんですがトラッカーがあらぬところに行ってしまいどう見ても失敗してそうな雰囲気でした。
8 の字の儀式が正義?
結局起動時に毎回 8 の時キャリブレーションの儀式を行っています。 キャリブレーションは起動時だけで良く、数時間とかは基本問題ないレベルで動いてくれるようなので、これも Haritora と比べれば全然いけました。 ぶいちゃ起動中にやっても問題なかったりして、例えばワールド移動中とかにサクッとやれたりする程度には簡単な印象です。
細かい体験の話なんですが、公式のやつだと儀式で動かしてる時にうまく行ってないと進捗割合が進まないので、ちゃんとキャリブレーションできてるかがわかりやすいのは良かったです。
有志ソフトはキャリブレーション始めて一定時間経つと自動で完了になるので、実はちゃんとできてなかったという問題が多発して辛かったです。結局満足行く形にならなくて、これ継続キャリブレーションがどうこうって次元じゃなくそれ以前の問題でした。
あと特に根拠はないのですが、儀式しないで固定しているだけで自動キャリブレーションがちゃんとできるイメージがあんまりなくて、なんだかんだ正攻法のキャリブレーションが特に正確さにおいては正義なんじゃないかなと思っているところがあります。
最大 5 個なのはなんとかなってほしい
キャリブレーションを公式のものにした時点で、自動キャリブレーション用の頭につけるトラッカーはほぼ無駄になりました。頭のトラッカーって基本 HMD になるのでつける意味なくなっちゃうんですよね。
現状認識できるトラッカーは 5 個が限界なので腰・胸を一つ諦めて肘・膝 2 つに持ってくるというのはできたのですが、あんまり動きの中心になるところは妥協したくない気持ちもあり…トラッカーは買うから認識上限なんとかしておくれ〜という気持ちです。(アプデで増えるとのことだけどその発言から数年経過しているらしいです)
そういえば書いてて思い出したのですが、Virtual Desktop の仮想トラッカーという選択肢もありましたね。前 Haritora で使ったときは追従が遅すぎてちょっと微妙だったんですが、アルトラだと変わったりするんでしょうか。試す価値はある気がしますね。
動いてみた感想:いい感じ
壊滅的な語彙力ですが大体いい感じでした。基本的にはHaritoraX ワイヤレスを使っていたときと謙遜ないです。むしろうちの環境だと追従制度が良くなっている印象がありました。
あとキャリブレーション頻度が少なくて時間が経っても精度があまり落ちないというのは、前使っていた Haritora 系と比べて明確な体験改善ポイントですね。
私はあまり気になるほどではないですが、やっぱりトラッカーが大きくて重いのは人によっては気になるかもしれません。あと EOZ 製のベルトを最初からつけてるというのも気にならなかった理由にありそうですね。他の人も言ってますが標準のものに比べるとかなりいいのでできれば買っておくことをおすすめします。
Haritora も悪くはない
買い替えたのは環境の問題で特に嫌いなわけではないので、一応元ユーザーとして Haritora を使ってて良かったところも少し書いておきます。
トラッカー用のソフトウェア、初期のソフトだと結構厳しいものがあったんですが、VR Manager というソフトに変わってからは、我が家の壊滅的な地磁気環境でもまともに動くようになっています。値段が比較的安かったりハードが物理的に軽かったりといいところはあります。写真撮影するくらいだったら全然問題ないかもしれません。
ちなみに専用ドングルがほぼ必須なのと、どうせなら肘とかまでつけたくなる衝動に駆られたりします。私は一通り買いましたがやっぱり肘動くと違うんですよね。アルトラだと妥協ポイントだからちょっと恋しい。
なお、最近 HaritoraX ワイヤレス 2 が出たので今から買うならそれになりそうです。色々声を集めてみるとトラッキング精度が割と改善されているとのこと。結局キャリブレーションの手間と癖に耐えられるかどうかで、気にならないなら割とありな選択肢だと思います。地磁気は運ゲーですが…。
まとめ:ぶいちゃの写真撮影が楽しくなった
キャリブレーションが安定する安心感からか、今までと比べてぶいちゃ上で写真撮影の数が増えました。なんだかんだ構図決めてポーズとるタイミングでキャリブレーションにもたつくのが結構ストレスだったんですよね。
Gallery ページにぼちぼちあげているのでよかったらどうぞ。